ちょっと余裕ができてきたってこと?

  • 「家族」を持つ。つまり、家の領分が自分だけのものでなくなっていくということに戸惑い続けながら、「なんじゃ、結局、たいしたことじゃないじゃん」という風に考え方が流れてきたのが、ここに年程度のこと。一人暮らしをやめてなくなったものに、「暗室」がある。ボロなコーポのキッチン部分が2畳ほどの広さだったので、そこで、週に1回はプリントをしていたのだけど。引き伸ばし機はラッキーの安物。引き伸ばしレンズには、CarlZiessのLマウントのゾナーや、NikkorのLマウントなんかを使っていた。多少ねむくなるのだけど、諧調の良さなんかに感動したときもある。12時近くに帰宅して、1時間くらいフィルムを現像して、それから、2〜3時間はプリントをしたものだ。完全な自己流。2ちゃんのカメラ板のモノクロプリントの書き込みなんかを参考にしながら、いろいろ試した。
  • 会社を作って仕事が忙しくなったこともあって、新居ではフィルムを少々現像したくらいで、プリントをすることはないままだ。キッチンの窓をふさぐためのビニールの暗幕も用意していないし、薬品もなくなったまま。こないだの記事で、ライカについて書き、内田ユキオ氏の本について触れたこともあって内田氏の本を読み返した。頭の良い人らしく、きちんと演出を意識しながら、村上春樹ボキャブラリーの影響をモロに受けちゃった人らしく、きれいなエッセイとして仕上がっていたわけだけど、なんか、「現像始めようかな・・」って気にさせる本ですよね。そんなこともあって、また、現像を始めようかな、と。最近までとても気に入っていた安ラボがなくなってしまって、代わりに使っているところが、どうも出来が悪いんだよね。なんか、カラーの調整とかひどいことになってくるわけ。そんなら、モノクロに戻ろうかな、と。現像からプリントまで自分でやれるモノクロに。

まあ、そうなると、一週間の間で時間を決めて、薬品と紙(上野のヨドバシでは、もはや現像用品は「取り寄せ」扱いになっちゃってる!)を買い込んで・・。

  • まあ、どうでもいいんですが・・・そんな話です。
  • そういえば、なんとなくカッコいいかなと思ってやってた。当時の糞レシピ⇒TriXを200で撮影。マイクロドール3杯希釈で、26度6分、水現像3分で洗浄。26度ってのがツボ。


▲ContaxIIIa CarlZeissJenaSonnar 1,5/5cm TriX