積極的ダブルスタンダード。というかステロタイプな分類、そして対応

だからパーミッションってのは違うんだってばさ。前にも書いたけど(参照する必要なし)、「30代で〜このジャンルに興味を持った人が10万人いるんで〜この層にターゲッティングメール送るんで〜媒体料はこのくらいですわ」のためにあるんじゃなくて、他者と他者がその絶対的な孤独の間合いを詰めて譲歩しあうためのもんなんだってばさ。いくらメールの送り先があっても、買いに結びつかなきゃムダなリストでしょ。

なぜか、みんな「水」についての意見を求めてくるらしい。こないだオフィスの玄関にまんまとアンケートを取りにきたし、今日は電話だ。おそらく浄水機のメーカかベンダーの仕業だと思うんだけど、同じところがやってることだとすると凄くムダな体力を投資してるなぁ、と思うよ。で、今日の電話の人はなんか話しこんでしまったんだが。テレフォンマーケってのは、ほんとうに効率悪いはずなんだけど、どうしてこんなに流行っているのかっていうと、簡単、頭使わないからなんだよね。この人たちの手法は、「すいませ〜ん、私、株式会社○○と言いますが、簡単な「水」についてのアンケートを取らせて頂いているんですが〜、三十秒くらいですので〜、ご協力いただけませんか〜」って電話でキャッチするのね。それでまあ、断られる場合が多いと思うんだけど、気のいい人が応えてくれたりすると、そのアンケート内容と電話番号を組み合わせて評価づけしたリストを作るわけですよね。そのリストが、強面の営業マンさんに手渡されるってことですかね。
「アンケートにご協力」した善意の誰かってのは、まさかアンケートへの回答が個人に結びつくとは思わないですよね。だってアンケートなんだもん。不特定多数から集めて数値に置き換えられて客観的な頭数としてカウントされるだけのことだもん。それがアンケートですもの。だげど、それは実は営業トークの第一段階だったりするわけですよね。相手の意識を探って、ニーズをつかんで、購買能力とかウォンツの強さとかそういうのも引き出すことが可能ですから。それで、見込みの高い層にだけ営業がアプローチすると。アンケートの回答と電話番号が一緒になっていますから、こんなに楽なリストはないんですわ。
お客様の側からするとどうか。
お客様はさっき書いたように、不特定多数のなかのひとつの数値として相手に回答することを許可しているんでして、電話番号という特定個人情報とセットになった個人調査として許可しているわけではないんですよね。あくまでお客様の意識の問題ですよ。すると、このやり方ってのは、いくら電話番号の獲得方法が数字の順番に虱潰しにコールしていくという一見清廉潔白な流れだったとしても、その偶然入手した電話番号とアンケートの回答とを結びつけて営業手段として使った時点で、不快なもんだと思うんですよ。
これ、上野にある浄水機の会社だっていうことなんだけど、少なくとも、上野の浄水機の会社だけは買わないって決心するに足る不快さなんですよね。
この浄水機の株式会社オークなんだけど、なんでここに例を引いたかっていうと、最初に書いた、パーミッションマーケの下品極まりない使い方と連動するんですよね。
パーミッションには、顧客の期待する文脈がある」ってことなんですよ。
顧客の期待する文脈が解らなくてそういうことをしているなら、ただの馬鹿チンなんですが、解ってて利用しているポータルサイトが、ほんとに多すぎます。野球のとことか、なんかアンケートに応えようもんなら大変なことになるし、渋谷のインターネット専業代理店のサイトとかもそう。
これってさ、マーケティングとか営業とかって以前の倫理の問題なんだよね。エチックな問題。

とりあえず、もっとネットワークリソースとか顧客のマインドとか考えようよ。

だそうです。